公開日時: 2016年11月17日
こんにちは。大宮ハビリス接骨院の大野太郎です。寒くなりましたね。
11月に入ってから当院で多く来院されているのが、胸郭出口(きょうかくでぐち)症候群を発症した方です。
患者様への説明補足用ですが、みなさん参考にしてみてください。
腕から手にかけてしびれや鈍痛など知覚異常が出た場合、通常はまず神経根症といって頸椎周囲の病変を疑います。
しかし、レントゲンやMRIなどの画像診断での異常もなく、症状を再現する頸椎の理学検査でも異常が確認出来ない場合は胸郭出口症候群と呼ばれる疾患群である可能性があります。
目次
《どういったもの?》
- 症状は首回りのひどいコリと腕の痛みがセットになっている場合が多い。
- 手を挙げると腕が痛くなるなど一見して五十肩と似た症状であったり・・
- 首を動かして腕のあたりが痛くなるなど一見して頸椎神経根症と似た症状であったり・・・
- 更にそれらの疾患を合併しているケースも多い。
- なで肩の女性の場合、大きく息を吸うと痛くなる場合もあります。
- ピンポイントの痛みだけでなく「上腕から前腕にかけて痛む」場合が多い。
- その他疾患と間違えやすく鑑別が必要。
痛み・しびれの原因になっているのは腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれる首から腕に向かう神経の束です。
《原因:神経の束を通すトンネル》
頸椎から出発した神経は束となり腕にむかいますが、その途中いくつかの狭いトンネルをくぐります。そのトンネルが更に狭くなる事があり、神経の束を締め付け痛みを発症します。(絞扼性神経障害)
神経束のそばにある動脈を一緒に締め付けてしまう場合もあり、その際は更に症状が強くなります。トンネルが狭くなる原因はさまざまですが、この季節では筋肉の緊張や不良姿勢によるものが多いです。
《おうちでの治し方》
①温める
鑑別が難しく、どのトンネルが神経を絞めているのかご自身で見つけるのは困難ですが、まず首から鎖骨周りをお風呂などでよく温めましょう。これだけでかなり楽になる場合もあります。
②腕を抱えてみる
なで肩の女性の場合、神経の束が腕の重さで引っ張られている場合があります。この場合応急処置として首をすくめる様に症状の出ている腕を抱えると症状が楽になる事が多いです。
《楽にならない場合、長引いている場合は・・》
ぜひ当院へご相談ください。
まずは神経の圧迫部位、その他合併している疾患などをしっかりと診て症状を緩和し
再発防止のための運動も指導させていただきます。