『背骨クイズ2』 答え合わせ

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背骨クイズ第2弾。上のレントゲンは、ある方の48歳時と60歳時の腰椎を比べた画像です。どこにどんな違いがあるのか探してみてください。

こんにちは。大宮ハビリス接骨院の大野です。 上の60歳の時のレントゲンだけを診たら単純に「老化」という結論になります。しかしその変化がいきなり起こるのではありません。いつ、どんな変化があったのか、変化を防ぐ方法があるのか、変化してしまっている場合どうしたいいのか。 腰の経年変化をレントゲンで比べていきましょう。

A 48歳の時

骨と骨の隙間(椎間板)が保たれているように見えますが、腰のレントゲンを見慣れていれば狭小化が始まっていると指摘できる状態です。白く囲った部分に大きな骨のでっぱり(骨棘)が形成されています。骨棘がなぜ出来るのかは後述します。

B 60歳の時

第3・第4腰椎の隙間にはそれほど大きな変化は見られません。それとくらべて、第4/第5腰椎の隙間、第5腰椎/仙骨の隙間がほとんどありません。すなわち椎間板が潰れている状態です。骨棘はかなり大きくなり互いにくっついているように見えます。

実際どうなっているのか見てみましょう

レントゲンに解剖断面図を当ててみました。右列一番上の椎間板は中心の核(髄核)と外壁(線維輪)が保たれています。骨棘もありません。その下の腰椎は・・・

わかりやすくトレースしました

変性3度の画像では骨棘が目立ちます。椎間板はある程度 厚みが保たれますが、髄核と線維輪の境界が不明瞭です。

変性4度では、もはや椎間板と呼べるもの自体が無くなって、骨の構造も変化しています。異常にみえますが、このようなレントゲン像は70歳以降の方で、日常的によく見られます。

骨棘とはどのように形成されるのでしょうか?

骨棘とはある日突然出来るわけではありません。20歳以降始まる椎間板変性の結果、本来の椎間板の形が保てず骨がその形に適応した結果です。
・つぶれた椎間板は周囲の神経に炎症をもたらし、慢性腰痛を引き起こします。
・成長した骨棘は後方にある脊髄や神経根を圧迫し、臀部~足の神経痛を引き起こします。
詳しくは別記事を参考にしてください。

まとめ

腰の老化が椎間板変性に始まる事が良くわかります。
罹患率80%という腰痛を防ぐためには、まず椎間板を健康に保つ必要があります。すでに病院で「つぶれている」と診断された方も、ドミノ式に上の椎間板がつぶれていくため、今ある椎間板を温存する必要があります。
「ではどうしたらよいのか?」
現在、物理的に椎間板の内圧を下げる方法は限られています。
当院では昔からある牽引療法とマニピュレーションという手技を用います。牽引療法については否定的な意見がありますが、私は運用の仕方により、かなり効果があると確信しています。
患部に力をかけるので椎間板の状態によっては痛みをひき起こす事もあります。その点は注意が必要ですが、逆に当たり障りない強さで牽引しても椎間板内圧を下げる事は出来ません。
牽引治療についてはまた別の記事でご説明しようと思います。

慢性腰痛、神経痛、繰り返すぎっくり腰などでお困りの方、不安な方はお気軽にご相談ください。

ガスト大成店のとなりです。表のガイコツ君が目印です。

  • 2020 02.27
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