こんにちは。鉄道博物館駅から歩いて5分。大宮ハビリス接骨院の大野です。
目次
長く仕事してきた中で、何度もされた質問「冷湿布?温湿布?」
じつはどっちでも効能はおんなじなんです。
今日は身近なのに意外と知らない。だけど病院でもなかなか詳しく聞けない消炎鎮痛剤、湿布のお話です(基本ザックリなのでよろしくお願いします)
成分が同じ消炎鎮痛剤でも飲み薬、坐薬、軟膏、スティックタイプなど色んな形がありますが、湿布は肌から成分を染み込ませて患部の痛みと炎症を抑えるタイプのお薬です。
《湿布を成分でザックリ分けると・・》
①エヌセイズ(NSAIDs)の第2世代の湿布
②サリチル酸メチル(サリチル酸グリコール)の第1世代の湿布
に大きく分けられます。それぞれに冷感タイプ、温感タイプがあります。
➀エヌセイズ(NSAIDs)とは・・モーラステープなど
非ステロイド系消炎鎮痛剤の総称でケトプロフェン、ロキソプロフェン、ボルタレン(ジクロフェナク)、インドメタシン、などが有名です。
値段が高いだけあって即効性があり、炎症反応を起こす物質を抑え込んでしまうので結果、確実に痛みを鎮めます。
いろんな種類があり副作用に若干差がありますが、効能はほぼ同じです。
②サリチル酸メチルとは・・サロンパスなど
ものすごく昔から使われている消炎鎮痛成分で、サロンパスやサロメチールの主成分です。
値段は安いのですが直接痛みを抑えこむ作用は弱いと言われています。知覚に作用して痛みを麻痺させるタイプ
最近では病院、薬局でも影が薄くなりつつあります。
しかしNSAIDsにはあまりない血流を良くする作用があるので、急性期の痛みがとれた後の改善や、疲労回復には効果が期待できます!
スポーツの現場で根強く支持されているのもうなづけます。
《第一世代、第二世代、それぞれに冷湿布、温湿布があるのですが、その違いは・・》
冷感タイプ・・・メントール配合=スースー感じる
温感タイプ・・・トウガラシ成分配合=ホカホカ感じる
「・・で?」・・・・・以上です。
メントールといれたら冷湿布。トウガラシ入れたら温湿布。
消炎鎮痛成分に差はありません。
そして実際はそれほど冷やしも温めもしません。味付けくらいな感じです。
消炎鎮痛成分が同じでも、ドラッグストアで売っている物はわかりやすく味付けしてありますが、クリニックなどで処方する物は味付けしていないのであまりスースーもしません。
なので、好みで選べばどちらでもいいですが温湿布は刺激が強くかぶれやすい傾向があります。
《まとめ》
- 「冷湿布か温湿布」ではなく「第一世代か第二世代か」で使い分けましょう!
- ぎっくり腰の初期など痛みが強い場合はロキソニンテープなどの値段の高いNSAIDs
- 血行を良くして患部の改善を図る時はサロンパスなどの値段が安いサリチル酸メチルで大丈夫!
- 「冷す」「温める」の効能はあまり期待しない。迷ったら冷湿布でOK
- 「もったいないから」と湿布を長く貼りっぱなしにするのは、味のなくなったガムをひたすら噛んでるようなもの。かぶれる前にはがしましょう。
院長は久光製薬本社がある佐賀県で生まれたのでNSAIDsならモーラステープ、サリチル酸メチルならサロンパスを推します(^^