前回はおうちで時間も場所もとらずに出来るトレーニングをご紹介しました。その中で強烈におすすめしたい膝を高く上げる足踏み。
鍛えるのは腸腰筋です。今回は腸腰筋の有る無しの差がアスリートのパフォーマンス、高齢者の自立した生活にどれほど関わっているのかをMRI画像で比較してみます。
腸腰筋とは
《腸腰筋の場所》
上の図の通り、腸腰筋と大腰筋をあわせて腸腰筋と呼びます。
《腸骨筋》
骨盤(腸骨)の内側から始まり、大腿骨の内側に止まります。
《大腰筋》
背骨の横の突起から始まり、大腿骨の内側に止まります。
腸腰筋は、牛や豚のヒレ肉に相当する部位です。ヒレカツやヒレステーキが柔らかいのは四足歩行で荷重を分散し、常に股関節を屈曲し、走らずに筋肉をゆるめているからです。
《腸腰筋の作用》
股関節の屈曲(膝をおなかに近づける動作)が主な作用ですが、立って背筋を伸ばした時に腰の前弯カーブをつくったり、深く腰を曲げる時など、姿勢の維持にも欠かせない二足歩行する人間にとって大事な筋肉です。
大腰筋3番勝負!
《トップアスリート対決》
ウサイン・ボルトと同じジャマイカの短距離王者パウエル選手と日本の短距離王者朝原選手のMRIを比較した貴重な画像です。この腸腰筋の差=世界王者との差かもしれません。
《若者 vs 高齢者》
愕然とするくらい違います。説明いらないですね。しかし、皮下脂肪の厚さは高齢者の方が圧倒してます。
《70歳の同級生対決》
統計上は40歳と70歳のタイミングで動ける人と動けない人が大きく振り分けられます。それが目で見える典型的な例です。
まとめ
普段、痛みに関しては 「(画像診断より、)症状が大切!」と申し上げていますが、 腸腰筋に関しては運動能力の差がMRIでの見た目にハッキリ出てしまいます。
牛肉のヒレ肉が希少部位なのは運動さぼって筋量が少ないからです!皆さんは二足歩行でいられるように、腸腰筋を鍛え続けましょう!
ガスト大成店のとなりです。表のガイコツ君が目印です💀