燃焼系ハビリズム:いまさらながら脂質の基本。

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糖質、タンパク質とご紹介している当ブログですが、今回は脂質についてです。

脂にもいろいろある。「体の余分なアブラ」と「栄養として摂らなきゃいけないアブラ」は別物。

最近脂質にまつわる用語を耳にする機会が増えましたね。「飽和、不飽和、長鎖、中鎖、トランス脂肪酸、オメガ、EPA、DHA、CLA・・」

「脂質は太る原因になるからなるべく摂らないように」というのは、もうひと昔まえの話。

ものすごーく深い話になりますが、栄養として脂質を摂る際に迷いにくくなりますので頑張って読みましょう!


「読むのめんどくさいなぁ」という方の為に最初にまとめを書いておきます。

  • 食べ物に入っているアブラもお腹のアブラも血液中に余っているのも中性脂肪
  • 酸性でもアルカリ性でもないので中性脂肪
  • 脂肪酸を材料に中性脂肪が作られる
  • 中性脂肪を材料にコレステロールが作られる
  • コレステロールを材料にステロイドホルモンや細胞膜や胆汁酸が作られるので結構大事。
  • 脂肪酸にはいろんな種類があり、それぞれ特徴がある。
  • いい脂質をとる為には難しい知識が必要だけど、結局大事な脂質は昔からの食事で得られる。

そもそも中性脂肪とは・・

私たちが日常「脂肪」と言う場合、フツウは中性脂肪の事をさします。
みんなが大好きなトロやカルビなど様々な食品に入っているいわゆるアブラも中性脂肪です。
脂肪を食べたらどうなるかをざっくり説明しますね。
口から入った中性脂肪は腸で脂肪酸に分解・吸収された後、中性脂肪に再合成されリンパから血管に入り肝臓や筋肉や脂肪組織に送られます。
これらと肝臓から放出される分を合わせたのが血液検査で測る中性脂肪で、脂肪組織に取り込まれると私のお腹でプヨプヨしているヤツ(体脂肪)になります。

中性脂肪の役割とは・・

  1. 日常生活のエネルギーとして使うほか、体脂肪として非常用のエネルギーを備蓄し、衝撃や外気温から体を守る役割もしています。
  2. 中性脂肪を材料とするコレステロールは、数十兆個ある細胞膜をつくり、ステロイドホルモンをつくり、消化にかかせない胆汁酸をつくる。

脂肪酸とは・・

ひとつの中性脂肪=ひとつのグリセリン+3つの脂肪酸からできています。
脂肪酸という有機酸にいろんな種類があり、さまざまな性質をもっています。
飽和、不飽和、長鎖、中鎖というのはこの脂肪酸の種類です。

脂肪酸の長さで分類・・・短鎖・中鎖・長鎖
脂肪酸の炭素原子結合で分類・・・飽和・一価不飽和・多価不飽和

私がリコメンドする魚の缶詰に入っているEPA、DHAはというと
長鎖・多価不飽和の脂肪酸です。


で、結局なにを摂ったらいいの?

DHA(ドコサヘキサエン酸)とDPA(ドコサペンタエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は厚労省が推奨しています。
まずはここら辺からですね!

脂肪酸の中には必須脂肪酸と呼ばれるものがあります。
必要な脂肪酸は体内で合成するんだけれど、どうしても体内で作れない脂肪酸があります。
これらは食品から直接摂取しなければならないので必須脂肪酸と呼んでいます。
・ベニバナ油に含まれるリノール酸(オメガ6系)
・キャノーラ油に含まれるα-リノレン酸(オメガ3系)
がそうなんですが、もうすでにみんな摂りすぎてます。

厚生労働省の摂取基準でいうと成人で・・
オメガ6系は8~11g、オメガ3系は1.6~2.4g

本来はリノール酸やα-リノレン酸を材料に体に良いと言われるγ-リノレン酸やEPAやDHAを体内で合成するのですが、とても効率が悪い。
EPA,DHAを合わせて1g/日以上摂取するのが望ましいそうですが、1gを体内で合成するのにα-リノレン酸が10~20g必要になります。
すると完全にオメガ3系の摂取基準を超えてしまいます。
なのでサラダ油は控えつつ、お魚で効率よく体に良い脂肪酸を摂りましょうね!と。
「ごはん食べるのにどんだけアカデミックな知識がいるんだよ!」とツッコミたくなりますね。


なんでこんなややこしい事になってしまったのか・・

ゾーンダイエット考案者の生化学者シアーズ博士の言葉をいくつか引用してみます。

『人間が三大栄養素をいかに摂るべきかという問題を解決するには、創造主が人類にどのような生化学的メカニズムのデザインを施したのか、人類のルーツが何を食べていたかを知らねばならない。
石器時代人は農耕時代人に比べ、食べ物の安定的確保が難しく、たびたび飢餓に直面したはずだ。
それでも人類が生存しえたのは、創造主が人類に精妙なる飢餓対策を施していたからである。その飢餓対策メカニズムは、幸か不幸か現代人にそのまま伝えられている。
必要以上にエネルギーを摂った場合、余分なエネルギーを脂肪に変換して蓄えるというものである。
石器時代人の骨格調査によれば、彼らの体型は平均して瞬発力と持久力に富んだ現代のトップアスリートのような肉体をもっていたと報告されている。
狩猟で動きが鈍ければ自分の方が食べられてしまう恐れが大きいから、肥満体は稀であったろう。彼らの食べ物は現代人の食事に比べて、いわば本物の食べ物で・・・』

シアーズ博士が住むアメリカの食べ物が極端すぎるとして、私たち日本人も江戸時代と比べたらだいぶ違うものを食べてますよね。
日本人が江戸時代からそんなに進化してないとしたら、劇的な食生活の変化に体がついていけません。
私の大好きなカルビやアイスやバームクーヘンやピザに入ってる脂質は余分なものでしかないと。。
トランス脂肪酸なんかは体にとっては未知との遭遇に違いありません。

大昔のように魚や自然の動物や木の実から脂質を摂取していれば、こんな難しい知識も必要なかったし、そもそも高脂血症も動脈硬化も脂肪肝もなかったかも・・・。

こんな流れがあって、石器時代ダイエット(パレオダイエット)が流行ったんでしょうね。

そんな事言ってても無理な話なので、あらためて最近流行りの脂肪酸についてでも調べてみようと思います。

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  • 2015 10.29
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